神様にお参りするだけの田舎の祭り
公開日: 2016年10月1日土曜日 ご近所さん
田舎には神社がたくさん
私が住む人口500人弱の集落。かつては2000名以上がいてにぎわっていました。
かつての賑わい故なのか、集落内には5つの神社と2つの祠があり、7つの神社と祠全てで年に一度 、お祭りが行われます。
お祭りもたくさん
春。一つの神社で山での安全を祈願するお祭りが行われ、また、二つの祠で海での安全を祈願するお祭りとかつて(といっても戦国時代)の戦死者を供養するお祭りが行われます。
夏。農繁期で忙しいからかお祭りはありません。
秋。集落挙げての十五夜祭りと、二つの神社で収穫に感謝するお祭りが行われます。
冬。年明け早々に集落の中心となる神社で、一年間の安全を願うお祭りが行われます。また、成人(といっても15歳)祝いを兼ねた二十三祭りが行われます。
十分に多い気がするのですが、これでも減ったそう。かつては願掛けと願解きのために一つの神社で二度お祭りを行っていたこともあったそうです。
お祭りといっても神輿も屋台もありません
ただ、お祭りといってもほとんどのお祭りは、神社や祠を清めて、注連縄を綯いなおし、神主さんを呼んで祝詞を上げてもらうだけです。
お神輿も無ければ縁日や屋台もありません。
いくつかのお祭りは、社務所や公民館での宴会がセットですが、それにしても東京で見てきたお祭りとは大分違う気がします。
昔は神社の境内で演芸会をしたり、それなりににぎやかだったようなのですが、人も減ってきてずいぶん簡素化されたそうです。
それでもやっぱりお祭りは大変
数も減り、簡素化されてきたお祭りですが、それでも準備は大変です。
集落が7つの地区に分けられていて、その地区ごとに毎年担当するお祭りが決まっているのですが、500人弱の集落を7つに分けたら一つの地区には平均70人しかいません。
しかもその中にはお年寄りや子どもなど戦力にならない人も含まれています。
私のいる地区は元々50人弱しかいない上、20代から50代の男手は私と学校の先生2人の3人だけ。
今年担当になったお祭りは、旧暦の9月1日に行うのが慣わしだとのことで今年は10月1日の開催。準備は前日に行うので9月30日...って月末だし平日だし。
先生方は学校だし、60代の元気な地元のおっちゃんも仕事でいないし。
注連縄なんて作ったこと無いのに、最初は長老の親身な指導を受けながら、途中からは状況を聞いた地元のおっちゃんが仕事切り上げて合流してくれたこともあり、なんとか注連縄を綯うことができました。
まだ色々見直さないと
神社と祠の数もあるので、7地区に分けるというのは昔は合理的だったんでしょうが、人数が減ってきて高齢化も進む今ではなかなか厳しいです。
また、旧暦にあわせてのお祭りも、平日に嵌ってしまうと準備や当日の裏方が大変。農業と漁業だけで生活していたころは曜日なんて意識しなくても良いんでしょうが、今はそうではありません。
いろいろ見直さないとお祭り自体成り立たなくなるのではないかと思ったこの二日間でした。
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